に浮かぶ 上弦の月 注ぐ光で 歪む大地 自分が誰か 此処は何処か 確かめたくて 触って触って 鏡の放つ 満天の星 暗闇映す 静寂と海 手招くような 誘うような 微かな声が 誘って誘って ゆらりゆらり 心は揺れる ふわり… 夢か現か 瞼閉じて 心のままに 全部忘れて 朝になって ぐらりぐらり 視界は霞む まわりまわり 行きては帰る 道は下へ 時間は先へ 摂理さえも 予言を捨てる 世界を閉ざす 凍てつく森で 望まない永遠を生きて ただいるだけで 罪を重ねて 救いなど 知らないままで 世界を閉ざす凍てつく森で ただ一人 死ぬのは怖くて 孤独に生きる 罰をサボって こうしては 止まれて祈り続けた 世界を埋める 白銀の雪 流れる血潮 染まる大地 隔離 思い出 人に巣くって 溢れる度に 啜って啜って 千切って集まる 幾千の雲 真下に 落ちる 陰陽の影 逆らうことは すでに諦め 宿を潤し 奪って奪って はらりはらり 無数に散らし ごろりごろり ただ堕ちてゆく 穢れきった 私の両手 包み込んだ あなたはだあれ めぐりめぐり 無数に出会い めぐりめぐり 無数に別れ 産んだことを 紛れる紛れ あなただけは 奪わなかった 世界を閉ざす凍てつく森で 唯一の温もりを知った これよ 生きる意味を見つけた これ以上 何も言わない 世界を閉ざす凍てつく森で 望まない永遠を生きた ただいるだけは 確かな望み 刹那でも 光並び歩いていく