今日を色に例えるならば それは何色になるだろう 白い画用紙目の前にして 辺りを見渡してみる 古い美術室外の青空 絵を覗き込んでくる君 放課後のいつものざわめき それは何色になるだろう 君はとなりで 邪魔ばかりするから ほっぺたつねって 変な顔にしてやった 水彩画君といるこんな日常を 僕なりのタッチで 筆を動かしてゆく 君という色が この日常を染めた 僕とは違う色 それが君だった僕を変えた 一つ色が足りないだけで この世界は完成しない 薄めたり足したりするけど どんどんと離れてゆく その調子はずれの口笛も ちょっと切りすぎた前髪も 全部揃ってこの日常が 作られていると思うんだ 吹奏楽部の音が 外から聴こえてくる 上手じゃないけど なぜだろう心地よくて 水彩画この世界で本当に良かった 一言で何色と 言える世界じゃないけど どんな出来事も 僕らが出会うには 必要なことで 無駄なことは一つもないわかるかい だいたいは 空は青いと勝手に決めつけて 黒板は黒いと 決めつけてかかるけど 僕たちは 互いの色を決めつけないで 僕は君色を 君は僕色を探すんだ 水彩画君といるこんな日常を 僕なりのタッチで 筆を動かしてゆく 中心は いつだって ありのままの君 たくさん泣いたり たくさん笑ったり ありのままの君 今日を色に例えるならば それは何色になるだろう 目を凝らして見つけよう いらないものは 一つもない