不可视の壁に腰かけて 安物の狂気をまとう 夜の静寂に慈悲は無く 呟きは悲鳴と化す 与えられなければ奪い 白日の死角で紅をさし 口火を 誰かの淚を流したいけど この瞳は私の淚しか流さない とある佳人の台詞を諳んじて 世界をーつにする舞台装置 記号化された共演者たちの嘲りを浴び 私は私を嫌わない私が嫌いなまま 目を眩ませる この心のひとひらが 見知らぬ誰かに芽吹いて 傷つけ傷ついたのなら どうすればいい 誰もがみんな自分だけの 言葉で語りたいわけじゃない 誰かの思考の上澄みで かくれんぼは続いていく かくれんぼは続いていく