言ノ葉は月のしずくの戀文(しらべ) 哀しみは 泡沫(うたかた)の夢幻(むげん) 匂艶(にじいろ)は 愛をささやく吐息 戦災う聲は蟬時雨(せみしぐれ)の風 時間の果てで 冷めゆく愛の溫度(ぬくもり) 過ぎし儚き 想い出を照らしてゆく 「逢いたい…」と思う気持ちは そっと 今、願いになる 哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく 下弦(かげん)の月が 浮かぶ 鏡のような水面 世に咲き誇った 萬葉の花は移りにけりな 哀しみで人の心を 染めゆく 「戀しい…」と詠む言ノ葉は そっと 今、天つ彼方 哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく 「逢いたい…」と思う気持ちは そっと 今、願いになる 哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく 下弦の月が 謡う 永遠に続く愛を...