降る雪に 肩を白く染められ 清らかな君の手に 抱かれるよう 戯れに踊る 六花は無垢で あの日々に 君を帰せてよかった 躊躇いなど何故ある 瞳を閉じれば 君が見える 覚悟は玲瓏に 僕はここにいる 動かぬ思いで 全てを塞き止め 盾となり 散る 降り積もる雪も いつか溶けては この僕も消えて ただ無に帰れる 幸福かも知れない 瞳を開けても 君が見える 覚悟は玲瓏に 静寂は冬の凪 一つの生涯 満ち足りた終焉だろう 寒雷轟いて 浮かんだ眼差しよ 痛みと呼べない 痛みがあるなら 喜びと呼ぼう 心は氷面鏡 映すは白き闇 何処かで忘れ音 誰のため啼くのだろう 季節は巡っても 僕はここにいる 動かぬ思いで 満月見上げる 路傍の石に