[00:00.000] 作曲 : ZUN [00:22.51] [00:32.72]この末期においてなお思い出す [00:38.73]私だけが知っていた鳥の姿を [00:44.75] [00:44.73]遥か遠き空のその何処(いずこ)よりか [00:50.86]風を従えて舞い降りた [00:56.70] [00:56.84]思えばはじめからお前はきっと [01:02.63]私を騙そうとしていたのだろう [01:08.50] [01:09.02]お前のあの目が悪戯めき笑う [01:14.73]若き日の私を誘うように [01:20.71] [01:20.88]乞(こ)われるがままにその手を取った——その始まりを悔めようか——嗚呼。 [01:32.55] [01:33.01]鳥よ 鳥よ [01:35.71]そは空の何処。 [01:38.76] [01:39.06]この手引く先私を連れて行く [01:44.60] [01:45.12]鳥よ 鳥よ [01:47.67]翼持つものよ。 [01:50.71] [01:50.96]その姿 けして忘れえぬもの [01:56.85] [01:56.86]わたしが見上げる限りに お前は空を翔けてゆくのだろう [02:19.23] [02:19.54] [02:20.81]流れる時さえも行く末知らず [02:26.60]ならばこの身をして何を知りようか? [02:32.66] [02:32.87]お前と過ごした日々のその中に [02:38.73]けして戻らぬ針、刻むことも—— [02:44.57] [02:44.60]それはきっといつか来(きた)る定めの日 [02:50.71]わたしだけがそれを受け入れられずに [02:56.56] [02:56.87]お前のあの目が愁(うれ)いに沈む [03:02.74]若き日の私を拒むように [03:08.35] [03:08.86]乞うこともできずにその手を離した——唐突すぎる終わりのときに——嗚呼。 [03:20.35] [03:20.97] [03:21.07]鳥よ。鳥よ。 [03:23.69]どうか今一度。 [03:26.56] [03:27.03]雲のあわい [03:29.46]お前を探せども [03:32.96] [03:32.95]鳥よ。鳥よ。 [03:35.77]翼持つものよ。 [03:38.63] [03:38.88]その姿 けして二度とは見えず [03:44.92] [03:44.93]お前の居ない空は遠く どこか余所余所しいほどに虚(ひろ)く—— [04:01.48] [04:08.39] [04:08.90]何故お前はと問えども答えなど無く [04:14.97]徒(いたずら)に時 重ねるまま [04:20.88]お前のほかに誰が翼持つだろう? [04:26.91]たとい私にしか見えぬとて [04:45.03]この期(とき)におよんでこの目に映る——空より舞い降りた幻想(まぼろし)——嗚呼、それは! [04:39.31] [04:44.43] [04:59.92]鳥よ…鳥よ… [04:59.57] [05:02.72]何故今になって——。 [05:05.92]お前の目は [05:05.66] [05:08.49]何も語らぬまま。 [05:11.84]鳥よ…鳥よ… [05:11.43] [05:14.46]翼持つものよ—— [05:17.85]その姿 よくぞ再びここに——! [05:17.54] [05:23.87]鳥よ!鳥よ! [05:23.68] [05:26.69]さあ今一度 [05:29.98]この手引いて私を連れて行け [05:29.62] [05:35.94]鳥よ!鳥よ! [05:35.48] [05:38.66]翼持つものよ! [05:42.68]お前を けして離しはしない! [05:41.73] [05:48.03]その空へと私も行こう いま循環る(空駆け巡る)風となって—— [05:47.67] [05:59.94]お前が空飛ぶときには 私も傍に居られるようにと—— [05:59.69]