[ti:] [ar:] [al:] [offset:0] [00:02.31]夜想楽 [00:04.38]「夏への四つのプレリユウド」から [00:10.82]若叶には目にしむ风がさわさわと薫つてゐたが [00:15.81]巡るおもひに何かひそんでゐたのだろうか? [00:21.03]少女は仆にうたつてきかせた [00:25.78]――或る真冬の夕ぐれに それは [00:29.48]雪つむ野路のうすあかりでした [00:33.58]わたしの胸からよろこびが [00:36.49]谁かのしらない唇に盗まれました [00:41.37]わたしはそれから 慰さめをばかり [00:44.99]渇いた口に呼ぶうたをうたつて [00:48.22]すごしてをりますと―― [00:54.64]真冬の夕べの雪あかりに [00:57.46]しのんで行ったのは谁の心か? [01:01.79]そうして少女のあこがれ痛い予覚に [01:05.69]盗まれたのは? [01:09.18]--少女よ それを仆に语っておくれ