木もれ陽ゆれるカーメルの街で その絵を見ました きれいな女性が 鏡の前で 泣いてる 絵なの 不意に 背中に貴方の 呼ぶ声 聞いた気がして ロケでたずねたシスコの街から たった独りで バスにゆられて ここに来たのは 疲れてたからね 誰も居ない画廊は ひやり 雨の日の匂い 「男の人は みんな誰も要らない」と 傘捨てて 告げた あの日のわたし 今はとっても 許せない気分 涙ひとつぶ 爪を噛んでる この子 どこの子 そうよ BAKAな子 こんな 小さな絵なのに 悲しさ 胸に突さるわ 夏の終りのカーメルの街は 人影も無くて トパーズ色の ソフト・フォーカス かけたみたいね 払い戻したいほど 時どき自分が嫌い 「大人になれば いつか戻って来るさ」と 笑ってた 貴方 埃かむった 画廊のデスクに 電話がひとつ ダイヤルすれば 貴方に逢える そんな気がして そうよ BAKAな子