肩越しに行く鳥たちはもう気づいたのか? 新しい季節の訪れを感じながら振り返った 髪をなでる風が少しいつもと違って 過ぎ行くこの季節を思い返している 読み返す手紙には 滲んだ文字と 冬の終わりに二人 懐かしい影 指の隙間をすり抜けていく夢は淡く 高く澄んだ空が降りてくるこの頃さえ皮肉めいて それを語るだけじゃ叶うはずもないことを わかっているけど君に伝えられなくて 差し伸べた言葉では 君に響かない 冬の終わりに一人 立ち尽くす影 扉隔て聞こえる 君の泣く声 泣いてなんかないって強がるくせに君は 季節は巡り巡り また冬が来る 手に入れた翼では 君は運べない くれた手紙の最後、書きかけた文字 わかっているけれど 季節は遠く