暁霭を冲いて 剣を振ってたら 红い花びらが 眉に落ちてきた 冴えた白刃が 触れたのか 宥して呉れよ 名もない花よ 腹を斩る剣が 花を散らすのか 冻りつくような 剣を持つ俺の 胸にじんとくる 侘びしさは 解っちゃ嘘だ 夜明けの月よ 暁霭に吠えて 剣を振りながら 辛い人の子の 恋を斩りたさに 俺は耻かし 哭いている 嗤って呉れよ 梢の百舌鸟よ