浮いた浮いたと 浜町河岸に 浮かれ柳の 耻かしや 人目忍んで 小舟を出せば すねた夜风が 邪魔をする 怨みますまい この世の事は 仕挂け花火に 似た命 燃えて散る间に 舞台が变わる まして女は なおさらに 意地も人情も 浮世にゃ胜てぬ みんな儚い 水の泡沫(あわ) 泣いちゃならぬと 言いつつ泣いて 月にくずれる 影法师