あなたは知っていたの 夜がたっぷり水を含み 明ける頃に訪れる この透き通る青さを まるで世界の底に たった一人みたい あなたは知っていたんだ 幼すぎる愛の中 目を堅く閉じて 二人は抱き合っていた 人を愛する術を 何ひとつ知らないまま ごめんね 打ち捨てられた幾つもの夜 身代わりなんて誰もなれはしないのに ごめんね 抱きしめて欲しかったのはあなた 求めてばかりの両腕で 人はいつも宙をもがく いくつもの孤独な夜明けが 愛を教えてくれるの? 記憶の中のあなたは 今も一人きりで ごめんね 書きなぐられた言葉も 優しさも弱さも本当の声なのに ごめんね 抱かれていたのは私 ごめんね 打ち捨てられた幾つもの夜 身代わりなんて誰もなれはしないのに ごめんね 書きなぐられた言葉も 優しさも弱さも本当の声だから 夜明けの青い水底で もう一度 あなたを抱きしめられたなら 今度こそあなたを 愛する