八幡样の境内の 楠にはリスが住んでいた 石段下の泉には 萤が飞んでた夏の日 里山へゆけばクワガタや カブトムシやアゲハチョウがいて 夕立のあと夏草の 匈いが死ぬ程 好きだった 远くでお寺の钟が鸣って どこかの焚火の烟が 狭い谷间に重なるように じっと蟠っていた 仆の育った小さな町は 五年前の今日 湖の底に沈んだ 仆は都会のアパートで ささやかに独り栖んでいる 酒を借りては友达に 愚痴をいう日もあるけれど 何かこうして暮らすことが 长い梦をみているような どこか本气じゃないような 思いになるのは何故だろう 本当の仆はどこかにいて 仆を搜しているようだ ビルの谷间で梦たちが じっと蟠っている 仆を支える哀しい都会(まち)も とても大きな 湖に沈もうとしている 雨の少ない晴れた夏に ダムに立てば 八幡样と 立ち枯れた楠が 少しだけ见える日がある 实はあそこの床下に 少年时代の 宝が一杯つまっている 箱が埋めてあるんだ 今ふるさとが 仆にむかって 大丈夫かと 寻ねてくれている 大丈夫 大丈夫 大丈夫…