[00:00.00] [00:22.38]透明でキラキラした子猫の [00:26.46]前で立ち止まった君のために [00:30.66]「とってやる」 そう言ったけど [00:34.69]狙う手が震えている [00:38.89] [00:39.23]藍色の浴衣のせいなのか [00:42.99]君がいつもより遠く感じるよ [00:47.43]もっと近く 少しでも近く [00:51.43]僕は必死に的へ腕を伸ばす [00:55.82] [00:56.13]喜ぶ顔 [00:58.27]一瞬でも一人占めに出来んなら [01:02.51]何でもやれる 伝えられる [01:06.32]「君が好きだ」って [01:10.08] [01:12.09]コルクは子猫かすめていく [01:16.04]すんでのところをかすめていく [01:20.19]あともちょっと あともちょっと [01:24.21]もうちょっとなんだ 君の笑顔まで [01:28.97] [01:29.12]隣のもんを倒していく [01:32.81]手前のもんまで倒していく [01:36.78]それじゃない それじゃないんだ [01:40.96]欲しいのは不安そうな [01:43.88]君を映し出す 子猫だ [01:51.80] [02:06.87]「もういいよ」君はポツリと言った [02:10.95]いつの間にか人足はまばらで [02:15.07]仕方なく あの子猫に [02:19.28]背中向け歩き出した [02:23.09] [02:23.67]「ありがとう」君は微笑んで言った [02:27.74]鳥居の下で僕は足を止めた [02:31.90]「ちょっと待ってて」そう言って僕は [02:36.02]子猫んとこに走っていた [02:40.36] [02:40.62]僕は何度 [02:42.71]あいつの目を見つめたんだろう? [02:46.92]この思いを 託宣のは [02:50.86]あいつしかいない [02:54.15] [02:56.53]子猫はまだその場所にいた [03:00.47]小さな目で僕を見つめてた [03:04.58]最後なんだ 最後なんだ [03:08.70]息を吸って 指をかけた [03:13.22] [03:13.43]コルクは子猫へ向かっていく [03:17.09]まっすぐ子猫へと向かっていく [03:21.24]ちょっと逸れて [03:23.33]尻尾に当たって [03:25.32]ぐらついた子猫は [03:28.87]ゆっくりと倒れた [03:36.86] [03:38.12]おわり