二人(ふたり)の行進(こうしん)、歩(ある)いてパレヱド。 告白(こくはく)された物(もの)は永遠(えいえん)か? 甘美(かんび)の言葉(ことば)を交代(こうたい)で吐(は)いて 火葬場(かそうば)に築(きず)いた砂作(すなづく)りの城(しろ)。 錆(さ)びた夜(よる)に、鳴(な)り響(ひび)く星空(ほしぞら)でお眠(ねむ)りなさひ。 有(あ)り触(ふ)れた春(はる)を踏(ふ)み→見(み)つけたから。 続(つづ)かない幸(しあわ)せも、今(いま)だけの幸(しあわ)せか。 これだけの幸(しあわ)せを花束(はなたば)にしやう。 それだけの幸(しあわ)せ束(たば)ねたら 無(な)くさぬやうに柩(ひつぎ)にしまおう。 そして隠(かく)さう 誰(だれ)にも奪(うば)われ無(む)ぁいやうに。 絶(た)え間(ま)なく続(つづ)いた葬列(そうれつ)は やっとあすこで途切(とぎ)れるやうです。 嘘(うそ)の涙(なみだ)で別(わか)れを告(つ)げる時(とき)には その手(て)で燃(も)やさうか。 進めや、進め。 二人で進め。 道無き道を。 二人で進め。 着かず離れずで 進んで行けば 行き着く先には 誰ですか? 穏(おだ)やかな切(せつ)情(じょう) 胸中(きょうちゅう)の感情(かんじょう)。 重(かさ)ねた心(こころ)の体温(たいおん)か。 降(ふ)り積(つ)もりますは、一時(いちじ)の人生(じんせい)。 高邁(こうまい)な理想(りそう)に後悔(こうかい)、と。 使(つか)い古(ふる)し 捨(す)てられた 玩具(おもちゃ)のやうに 弄(もてあそ)び 汚(よご)れてしまえば また新(あたら)しい物(もの)を。 何(なん)度(ど)でも繰(く)り返(かえ)す いつまでも続(つづ)くだらう。 限(かぎ)りがあるのならば もぉすぐ終(お)わるよ。 これだけの時間(じかん)を無駄(むだ)にしても また求(もと)めてしまうのが人(ひと)で。 軽(かる)はずみの言葉(ことば)で 御(ご)決(き)まりの台詞(せりふ)を囁(ささや)ぁいてる。 これほどの苦痛(くつう)の中(なか)でさえも まだ求(もと)めてしまうやうだ。 頭(あたま)の中(なか)に開(ひら)いた たゞの小(ちい)さな傷(きず)でも 大(おお)きく開(ひら)いて 見(み)せて! またひとつ嘘(うそ)を吐(は)くこの口(くち)は 人(ひと)を偽(いつわ)る事(こと)を知(し)らぬ。 お見通(みとお)しのその顔(かお) すぐに崩(くず)れ去(さ)るやうな物(もの)だらう。 進(すす)み続(つづ)けてゐる秒針(びょうしん)に 祈(いの)りを捧(ささ)げまたパレヱド。 ふたりだけの行進(こうしん) いつかは三人(さんにん)目(め)が現(あらわ)れ またも繰(く)り返(かえ)すよ。