私の 私の 青春の 悲しい 悲しい 物語を あなただけ話したいのです 春でした まだ浅い春でした 指先がひんやりと感じる頃でした 初恋ですと心をつげたのに あの人は悲しげに背を向けました 噴水の馬鹿 つめたいじゃないの 私にしぶきをかけるなんて 泣いてやる 泣いてやる めちゃくちゃに 今夜だけ 今夜だけ いいでしょう 春でした 美しい春でした 白い花はらはらとこぼれる夜でした さよならだけはいいたくないからと 肩を張りあのひとを見送りました 石ころの馬鹿 けがするじゃないの 私のつま先 痛くさせて 泣いてやる 泣いてやる めちゃくちゃに 今夜だけ 今夜だけ いいでしょう 私の 私の 青春の 悲しい 悲しい 物語を あなただけ話したいのです