冬の痛みの中に ぼくの白い息が今日も混ざる それでも見上げようか 「悪い方じゃないよ」と少し笑う 今宵の月をあなたも何処かで見ているかなあ ああ ふっと思った 懐かしさの中でぼくは動けない 滲んでゆく月 冬の夜 どんな朝が来ても どんな一日であったとしても ぼくがぼくであること それに変わりはないと教えてくれた 月明かりの下 風に揺れてる一輪の赤 ふと思った 今宵の月よ あなたに届け 綺麗だったから 曼珠沙華の花 そっちの方は何が見えますか そっちの方は何が見えますか 何が見えますか