[00:00.000] [00:13.410]昔あるところに 恋人を亡くしたひとりの魔法使いがいた [00:18.980]彼が求めたのは 死者を甦らせる禁断の秘法 [00:23.900]領分を侵す者に降りかかるのは 厄災のみと識りながら [00:28.880]何故人は求めるのか? 人智を超えた魔神の力を [00:34.230] [00:34.440]吹き荒ぶ風は砂を巻き上げて [00:39.490]若い旅人の行く手を阻む [00:45.030]旅の道連れは一頭の駱駝 [00:50.390]砂丘を乗り越えて街へと向かう [00:55.620] [00:56.300]「魔法のランプが欲しくはないか?」 [01:01.230]胡散臭い髭の男が囁いた [01:07.080]薄暗い路地裏での駆け引き [01:12.090]彼は男が持ち出した条件を飲んだ [01:17.430] [01:18.230]ランプを擦ると魔神が現れ 3つの願いを叶えてくれると言う [01:23.910]願い事を1つ譲るという条件で 彼はその在処を聞き出した [01:29.110]そのランプは 南西にある洞窟に封印されているという [01:34.310]片足が悪いという男の代わりに 彼は穴の中へと降りた [01:39.240] [01:40.590]砂漠の下には 大きな空洞 [01:45.900]冷たい空気が 背筋を掠める [01:51.390]洞窟の奥には 妖しい祭壇 [01:56.800]黄金のランプと 古びた絨毯 [02:02.250]ランプを手に取ると 洞窟が崩れた [02:07.710]「ランプを早くこっちへよこせ!」男が叫んだ [02:13.220] [02:24.030]暗い闇の中 懐かしい声を聴く [02:32.150]暖かな光 愛しい声を聴く [02:40.960]「貴方はまだこっちへ来てはいけないわ [02:48.530]遣り残したことがきっとあるはず」 [02:56.310] [02:56.750]暗い闇の中 懐かしい声が言う [03:04.620]暖かな光 愛しい声が言う [03:12.610] [03:13.010]「失われたモノの為に願うより [03:21.000]今目の前にあるモノを見つめて」 [03:28.970] [03:48.080]目醒めれば砂が巻き上がる 砂丘の上で抱かれていた [03:56.250]黒髪の美しい少女 泣きながら微笑んでいた [04:04.080] [04:04.450]「古の罪と罰の輪舞曲 ランプに閉じ込められていた [04:12.510]愚かな私を出してくれた御主人様 さぁ願いをどうぞ 叶えましょう [04:20.530] [04:21.430]3つの願い全て叶えたら少女は再び [04:31.540]唯冷たい砂の下で幾千の孤独に震える [04:43.590] [04:44.510]そして彼は願った」 [04:47.730] [04:48.240]吹き荒ぶ風は砂を巻き上げて [04:53.370]若い旅人の行く手を阻む [04:58.860]旅の道連れは二頭の駱駝 [05:04.320]長い黒髪の少女が一人... [05:09.830]