ワルシャワの牢獄を抜けたら、 たいまつの火を消して、 ゆっくりと目を開けたのに まだ迷いの森の中だった。 僕らは悪夢を見ていたみたいに汗をかいて、 大蛇の怪物を手なずけた老人と共に歩くよ。 つないだ手が白く冷たくなった。 いま彼女は目を細め、笑ったのさ。 傘もさせないままで、いけにえの祭壇へ。 教祖はもう黙っていられない様子でさ、 呪文を唱えだした。 明日はわが身の僕らは誰も彼女を救えない。 いま彼女は目を伏せて「生きたい」という。 雨はやまないままで、いけにえの祭壇へ。