[00:01.03]音の無い静かな公園で、 [00:07.74]僕は少し考え事をしている。 [00:14.59] [00:14.94]家に帰る道を急がないのは、 [00:21.82]夜が来ることを恐れた人。 [00:28.65] [00:43.08]珍しく晴れた梅雨の空だ。 [00:49.97]青色のブランコに座って [00:56.26]晩御飯を待っているのは、 [01:03.34]子供の手を握る人。 [01:10.85] [01:18.57]花壇には大きなあじさいと、 [01:25.50]その合間、縫って生える雑草。 [01:31.62] [01:31.95]うつむいたまま煙草を吸う人。 [01:38.58]紛れもない僕のこと。 [01:46.00] [01:49.28]日が落ちる。 [01:52.55] [01:52.94]映画みたいに輝いた夕焼けに身を任せて、 [02:00.88]このまま溶けてしまいたいよ。 [02:07.69] [02:18.48]許すこと、許すべきでないこと。 [02:25.47]焦ること、焦らなくていいこと。 [02:31.59]その全てはどうでもいいこと。 [02:38.60]早く捨ててしまおうか。 [02:46.02] [02:49.18]顔を上げる。 [02:52.46] [02:52.87]映画みたいに輝いた夕焼けが目に染みたって、 [03:01.10]夕焼けに責められたって、 [03:04.36]夕焼けに身を任せて、 [03:07.76]このまま溶けてしまいたいよ。 [03:12.40] [03:32.69]点と線と面が産まれていく。それはとても綺麗で素敵だね。 [04:00.75] [04:03.36]日が落ちる。 [04:06.72] [04:07.02]映画みたいに輝いた夕焼けに身を任せて。 [04:15.85] [04:17.45]顔を上げる。 [04:20.71] [04:21.01]映画みたいに輝いた夕焼けが目に染みたって、 [04:29.19]夕焼けに責められたって、 [04:32.65]夕焼けに身を任せて、このまま溶けてしまいたいよ。 [04:44.08]