作曲 : 彼岸帰航 ~ riverside view 消え去る景色 最初の空 赤く咲いて 白く消える 其の鮮やかな果て... ――――終。 消え行く意識 廻り来る焔 嗚呼、見渡す景色 歪な檻 空蝉に凛と咲く白い花 数多の言葉受けては 空へと燃え行く 面影さえ無い輪郭に 呟く背を 摺り抜けて行く白き手 現世に咲いた 此岸花は 最期に燃えて 静かに願い詠う 彼の空へと渡る 旅路を彩る音色 遠くに視る景色 ――――終。 凍える闇に 月影も亡く 嗚呼、見上げた空は 知らない色 彼の日信じた 永遠など亡くて 消えた此岸の風に 想い馳せて叫び 紡ぎ忘れていた 言ノ葉を 呟く背に 差し出されてた白き手 冥府に咲いた 彼岸花は 常夜に燃えて 宛無く揺らぎ唄う 終末へと続く 旅路を彩る音色 彼方に観た記憶 ゆらゆらら 船は進む ゆらゆらゆらら どこへ行く 数え切れない 想い出を乗せ 遠くへ 世界を映す 視界の中 交わる数多視線と物語 終に乱れ咲いた 其の記憶を胸に抱き 岸辺に辿り着く 嗚呼、今宵も赤く 彼岸花は 冥府に燃えて 果て無く揺らぎ唄う 終端を彩る 凛として佇む花 あなたに観た終焉 「さようなら」