[00:00.23]天使が笑った  [00:02.57]下界を見下して嘲笑った [00:05.85]焼き鳥をもふもふと頬張り [00:08.87]ごろ寝しながらニマニマ笑っていたんだ [00:17.23] [00:26.29]天使が笑った  [00:28.12]下界を見下して嘲笑った [00:32.29]上を見るのが怖くて 雲に埋もれて  [00:35.98]ただただ笑った [00:37.97] [00:39.15]天使の中でも  [00:40.91]凡庸以下落ちこぼれ天使は [00:44.71]人間の愚かなコメディを  [00:48.96]心の支えにしていた [00:51.79] [00:52.50]十二月の寒い日だった  [00:55.28]頭がわっかがもげてしまった [00:58.46]羽はごろ寝のしすぎて  [01:01.47]ひしゃげてしまっていた [01:04.16] [01:04.71]オロオロ狼狽しても  [01:07.32]他の天使は見て見ぬフリです [01:11.13]神様にばれて 雲の上から  [01:14.32]叩き落とされた [01:16.23] [01:16.73]わっかもない 空も飛べやしない  [01:23.13]ましてや奇跡も起こせない [01:29.45]地上のゴミ捨て場で  [01:33.65]くちゃくちゃに目覚めた  [01:39.10]ポンコツ天使よ [01:41.89] [01:42.30]下界の空気と変なノイズに  [01:48.70]息苦しさを感じながら [01:55.19]冬色の空見上げて  [01:58.81]浅い呼吸をくりかえしてた [02:05.41] [02:05.75]「すーはーすはーすはーすはー。」 [02:08.47] [02:34.90]やがて夜が訪れ  [02:36.14]街をイルミネーションが照らし [02:39.99]つかいの人間達は幸せそうに路を彩る [02:45.77] [02:47.11]遠くから見てた 愚かしさが  [02:50.37]鮮明に見える [02:53.40]でもその分 惨めな自分自身も  [02:56.75]鮮明になってしまった [02:59.75] [03:00.20]このまま人になって暮らそうか  [03:03.21]使えない羽を切り落とした [03:06.45]天使ではポンコツでも  [03:09.37]人間ならなんとかなるかも [03:12.74]けど人間も大変て  [03:15.41]「オカネ」ってものがありまして [03:19.10]毎日それに追われてて  [03:22.28]天使の気持ち悪だった [03:24.83] [03:25.60]天界でも下界でも  [03:28.75]つまはじき  [03:31.11]居場所を失って宙ブラリ [03:37.53]羽をひしと抱えて  [03:41.56]途方にくれてしまっていた  [03:47.16]ポンコツ天使よ [03:50.14] [03:50.32]表面上では自分を殺し  [03:56.74]やけくそ脳内では皆殺し [04:03.12]もげた わっか投げて  [04:06.68]「誰かに当たれ」と願いかけたら [04:13.42] [04:13.62]野良犬に当たった [04:15.81] [04:16.26]わっかもない 空も飛べやしない  [04:22.37]ましてや奇跡も起こせない [04:28.73]冷え切った路上で  [04:32.14]嚙み跡だらけでのたうつ  [04:38.26]ポンコツ天使よ [04:41.23] [04:41.58]下界のルールと地面の距離に  [04:47.97]息苦しさを感じながら [04:54.34]冬の星空見上げて  [04:58.00]浅く呼吸をくりかえしてた [05:04.14] [05:04.76]「すーはーすはーすはーすはー。」 [05:07.51] [05:20.77]腹の虫が鳴った  [05:22.71]切り落とした羽を抱えながら [05:25.83]これ焼いたらたべられないかな?  [05:28.99]なんてことを考えはじめた [05:31.87] [05:32.13]ポンコツ天使