敢えなく目が醒めて 流れ出す現実の方こそ虚しい噓だと はみ出すことなく続く始末 鏡の前に立つ そんな遠くない未来 実はもう次の準備をしないと 朝は窓から滑り込む 何を見ても思い出す 思い出すんだ 変わらない風はいつも 通りすがりにこう言っただけ “終われない旅に必要なもの” 覚えとこう まず支度 丈夫なバッグをひとつ 着替えと煙草 あんな興奮はもうない 昼間の赈やかさの後遺症 人は行列に紛れ込む 過去を帳消しにしてくれれば くれればと 昨日まで手には一杯 取り憑かれた逆説だらけ言うなれば きみを失うのがこわいだけ 変わらないならもう一度 “ほんの少し”をもう一度だけ 変えられない風はいつも 通りすがりにこう言っただけ “終われない旅に必要なもの” どこへ行こう