心惑わす幻の花 火より出て氷より冷たく 今咲き乱れ妖しく揺れる 甘く香しく 捕らえがたし陽炎の様に 夜毎に生まれ日毎に消えゆく 襲う熱病に犯され進む 果てしなき旅路よ 我らが神よ慈愛と許しを 燃ゆる血潮定めを越え惹かれ合う 行く当てなくさまよえる咎人に救いの道を与え給え 今宵戯れの宴 恋人達の夜深く 乾きを癒せし泉の女神 月夜の誘うまま踊り明かす 汝に背き旅立とう砂漠へと 風に吹かれ流るる砂塵のごとく この時代に報われぬ魂を導き給え 永久に時の波を幾千も越えて 刻み付けた 愛の証