思い込みの激しい 僕にとって 唯一僕を裏切らないものが 形而上の愛と信じた 彼は自分はそれに 一度も触れたことがないと嘆き 神が与えた 運命とやらに この身をゆだね すべてに感謝し 自分自身が 愛になることを祈った だが 彼の愛は 人間の習性の中で ことごとく 踏みにじられ そのたび 自己嫌悪に苛まれ いったい どう振る舞うことが 正しいのかという 膨大な疑問符を抱え 何度も自己否定を続けた 時には 恋人の胸で甘え 時には 友人と口ぐるまを合わせ 時には 自分を裏切りながら 愛の名のもとに そのたび 自己嫌悪に苛まれ いったい どう振る舞うことが 正しいのかという 膨大な疑問符を抱え 何度も自己否定続けた 時には 恋人の胸で甘え 時には 友人と口ぐるまを合わせ 時には 自分を裏切りながら 愛の名のもとに 食べては吐き出し 吐き出しては またそれを飲み込む子馬を 思い浮かべながら 朝食を取った もうすぐ 時が迎えにやってきて 彼を狂喜に満ちた 街に追いやる