透きとおる朝 からだ宙を舞う 晴れやかな体勢で 流れ出す太陽を青空がのぞきこむ 海岸線 這いつくばるきみを 上からみんなが笑っていた 痛みさえ感じるひまもなかっただろうね はじめからきみは そのつもりで そうさ きみの世界で選べるのは ただひとつだけのボタンさ 機械のように「その階には止まりません」と ぼくは何度もくりかえすけど きみには冗談にしかきこえない 誰かが死にかけているとき きみは生きる喜びにある 人の渦に削られたあげくに なくなってしまいたい 朝 走る車をぎりぎりでひらりとかわす 突然 誰かにあって話をしてみたくなった 傷ついても そとは冷たいけれど なかは暖かい ちょうど からだみたいだ きみの夢は 毎夜 歳をとっていくのさ きみを残して 踊りだしたら視界が揺れる 織り成す世界は壮大なジョーク ぼくには冗談にしかきこえない 愛も正しさも一切君には関係ない きみは息をしている