日暮れ悲しや 荒野(あれの)は遥か 急げ幌馬車 鈴の音だより どうせ気まぐれ さすらいものよ 山はたそがれ 旅の空 別れともなく 別れてきたが 心とぼしや 涙がにじむ 野越え山越え 何処までつづく 印す轍(わだち)も 片明(かたあか)り 黒馬(あお)はいななく 吹雪は荒れる さぞや寒かろ 北山(きたやま)おろし なくな嘆くな いとしの駒よ なけば涙も なおいとし