忘却の雨 Vocal:あさな 原曲:亡き王女の為のセプテット 初めて出会ったあの夜は忘れられないさ 今でも 輝く大きな月が照らす花の顔 懐中時計を手のひらに握っていたっけ 今なら大切にしてた理由わかるような気がする 気まぐれで君が淹れる紅茶は 少しだけ苦手だった そんな事さえ もう 雨が強く窓を打つから きっと声が届かないんだ 君がここにいない理由を 広い部屋で作り上げても 遠く揺れる君の煙と 厚い雲が交わっていく 見上げたのは灰色の空 冷たい音 振り続く雨 儚い明かりが映し出す 綺麗な姿に見惚れて 何時までも君が傍にいればいいと思った 揺蕩う時間を愛しいと気づいた あの時 初めて失う怖さについて考えてみたんだ 思い出の欠片たちも痛みも 雨粒に掻き消され 少しずつ薄れる 風が震え ざわめいた木々 祈りなんて届かないから 君の笑顔 優しい嘘も 全て雨がさらっていった 強く脆い時の流れに 捉えられて受け入れたのは 皮肉めいた運命ですか 零れ落ちる 小さな雫 このまま世界が終わればいいのに 何度も何度も願った 同じ場所にいられないのは わかっていたはずだったけど 軋む心 掠れた声で 君の名前呼び続けてる 雨が強く窓を打つから きっと声が届かないんだ 君がここにいない理由を 広い部屋で作り上げても 空を染める止まない雨に 祈りなんて届かないから 君の笑顔 優しい声は 記憶の中 色褪せていく