幼い時 私の優しい兄は 死んでしまったけど 彼を産んだ母の深い悲しみは 海のようだった その日も風は 優しく吹いてた 悪露したばかりの靴 転がっていた 青白い月笑ってるよ 凍てついた心溶かしたよ 青白い月分かってるよ 残された者の悲しみを ウゥ... 絵本を読んでくれた兄の姿は やがて星になるのよと 幼い頃 一番光る星見ては 名前を呼んでた あの日も 光や緑や風は 私に優しく 何も変わらずにいた 青白い月笑ってるよ 閉ざしてた心溶かしたよ 青白い月分かってるよ 残された者の悲しみを 青白い月笑ってるよ 照らされた顔も笑ったよ 青白い月笑ってるよ ここの印(あざ)は もう 消えないけど 青白い月笑ってるよ 青白い月分かってるよ 青白い月は待ってたよ この掌の蕾開くのを... アァ... 若しも月の記憶の糸を辿って あの日に戻れるのなら 三つ葉で編んだ春の首飾りを 掛けてあげるでしょう