ホームにて 唄:スガシカオ 製作:哀凌 また誰(だれ)か 今日(きょう)もギターを弾(つまび)いてる 街(まち)の音(おと)に混(ま)じって オロロンと鳴(な)いています 昨日(きのう) 父親(ちちおや)のインクの臭(にお)いがする手(て)で 殴(なぐ)られたあとが グズグズと痛(いた)むのです 駅(えき)のホームの上(うえ) ぼくの体(からだ) 風(かぜ)が通(とお)り抜(ぬ)けていく時(とき) 春(はる)の魔法(まほう)にかかってしまったみたい… まるでこの世界(せかい)が ぼくのことを ぼくのだらしない全部(ぜんぶ)を 何(なに)もいわずに抱(だ)きしめてくれそうな夜(よる) なんか日曜日(にちようび)の深夜(しんや)の番組(ばんぐみ)みたい 時々(ときどき) 誰(たれ)のためにぼくはいるんだろうと思(おも)う 古(ふる)いエスカレータ くたびれた色(いろ)してるベンチ 蛍光灯(けいこうとう)の下(した)で ソワソワふるえています やわらかい風(かぜ) ぼくの胸(むね)に 吸(す)い込(こ)んだその瞬間(しゅんかん) 春(はる)の魔法(まほう)にかかってしまったみたい… 誰(だれ)にもいわず あの日(ひ)ぼくがあきらめてしまった全部(ぜんぶ)を それでいいんだって 許(ゆる)せてしまいそうな夜(よる) 駅(えき)のホームの上(うえ) ぼくの体(からだ) 風(かぜ)が通(とお)り抜(ぬ)けていく時(とき) 春(はる)の魔法(まほう)にかかってしまったみたい… まるでこの世界(せかい)が ぼくのことを ぼくのだらしない全部(ぜんぶ)を 何(なに)もいわずに抱(だ)きしめてくれそうな夜(よる) ~終わり~