作曲:ナノウ 作词:ナノウ アナタニミセタイノ ゼンブ 残響の鳴り響く部屋で 生まれたばかりの 半透明の影が揺れる 覚えたての言葉が わずかに空気を震わせた 愛されたいと祈りながら 空中を泳いで消えた雑音 砂時計はもう落ち始めている 産声を上げたその瞬間から 声が聴こえていますか そこに届いていますか あと何秒あるのですか 消えてしまうまで 歴史に名を残そうが 書物に記されようが あなたが見ないのならば 何の意味も無いのです 「こんな筈じゃなかった」と 姿の無い誰かが言う 聴きたく無い声を知った時に 借り物の体に気付いてしまった 失うものなど何も無いんだと 失くしていないのに信じ切っていた 耳を塞いでも聴こえてくるのさ 透明な影が紡ぐ歌声が 声が聴こえていますか そこに届いていますか あと何kmあるのですか 辿り着くまで どれだけ讃えられようが 神様だと言われようが あなたが居ないのならば 目指す意味も無いのです 生まれて 続けて 怖くて ノイズ混じりの声 それでも歌っていた いつかは飛び立って そしてまたここに帰る為 砂時計は落ちていく 生命の核心へと 最後の砂が落ちて それでも笑いたい 本当はこの体が 誰かの借り物だろうと それでも構わない 届けるの 今すぐ 声が聴こえていますか そこに届いていますか あと何秒 あるの ですか 消えてしまうまで 歴史に名を残そうが 書物に記されようが あなたが見ないのならば 何の意味も無いのです