[00:18.50]紫の上「連れてってくださらないの [00:23.64]寂しげなその海岸へ」 [00:29.06]源氏「長いことかかるようなら [00:34.43]岩屋でもあなたを呼ぼう」 [00:39.81]紫の上「でも謹慎の旅だから [00:45.04]私がいると邪魔なのね」 [00:50.29]源氏「頬はこけ やつれてしまった [01:01.08]身体こそ遠く離れても [01:11.86]鏡に映る自分のように [01:22.81]二人は一心同体のはず」 [01:33.83]紫の上「手鏡に残像残していって [01:49.00]覗けばいつでも逢えるように」 [02:03.60](间奏) [03:58.10]須磨の浜 ひとり眠れず [04:03.47]四方(しほう)から吹く風を聴く [04:09.25]打ち寄せる幻の波 [04:14.92]泣き濡れた枕が浮かぶ [04:20.79]琴の弦 爪弾く音色 [04:26.13]哀しくて途中で止めた [04:31.65]都から吹く風のせい [04:41.55]従者まで起きてみな泣く [04:54.25]須磨浜の海鳴りを [04:59.56]絵筆をとって描くたび [05:06.80]透明な青さだけ [05:10.62]手から心に染み込んでいく