最初のスピーチは小夜子 ちょっぴり翳のある小夜子 あのころ名うてのおしゃれ狂いで グッチのバッグを粋に抱いていた 男は毎日変えるのよって めまいがするほど美しかった それなのに小夜子 笑わなくなったね 逢えない二年に何があったの オルガンに導かれ  花嫁がやってくる おめでとう 茉莉 うらやむほど 今夜綺麗ね 二番目のスピーチは繭子 めがねがよく似合う繭子 哀しいくらいに秀才だった 原書を斜めに読み飛ばしていた 雑誌のページを切り抜くように 女の生き方リブの走りね 変わらずね 繭子  今でも独身? 心の裏では 淋しいはずよ ケーキへとナイフ入れ  花嫁がほほえむの おめでとう 茉莉 うらやむほど すてきな彼ね 最後のスピーチは私 ちょっぴり皮肉言う私 「どちらが最初に結婚するか 競争しようって指切りしたのに 人は流されて光と影に??? 私は今でも失恋上手」 仲良しの四人 あのころの友情 こんなに遠くに離れるなんて 拍手へと囲まれて 花嫁が花を抱く おめでとう 茉莉 羨むほどしあわせそうね