夏のネオヴェネツィア風物詩は 夜になると仄かにひかる夜光鈴です 夜光鈴の中の玉は アクアでしか取れない夜光石で出来ています その光はだんだん小さくなって 最後にはふとりと落ちてしまいます みんなその頃になると別れを惜しんで 最後の輝きを見送るために ゴンドラに乗って水辺に繰り出します 夜の海には 星のような小さな光が無数に瞬き その光は やがて多引いて 水の中に消えていくのです 極稀に涙のような結晶が残ることがあるのですが それは別れを惜しむ 夜光鈴の持ち主の気持ちなのかもしれません