咲いた 咲かせた 咲いた 咲かせた 徒花の先に君を見た 空も 大地も 六道輪廻さえ 超えて ゆけば いつかあの場所へ帰り着く 旅路 の果ては 見知る景色だろう 窓を開けば そよ風と少しの焦げ臭さ 今朝は北の空が 燃える 町を見下ろす その場所で 君は 私より遠くの空の死を 見ていたのかな 第一章『邂逅』戦場に駆ける白き翼在り 君と私は混沌の世に生まれ翻弄される 冷戦と熱戦の温度差でまた拗らせる鍔迫り合い 内臓ざっくばらり恨めしや ダウンダウンは今日も白々しく暮れ消灯 大地踏み締めた土踏まず 青雲と雨雲は瓜二つ 雪のクリスタルが綺麗なのにメリークリスマスも言えないなんて せめてせめてほころびをふせぐため口ずさむ歓びの歌 宵闇の通り 同じ歌を囁く君が居た パンの買い方や 魚の釣り方も知らない 君は名前を 聞かれて とても困っていた 咲いた 咲かせた この花を君に届けよう 川も 丘も 暗く繁る森も 超えて ゆけば またあの笑顔に会えるから 小さな 冒険を 日々繰り返して 醒めない悪夢だけが目の前に 戦火を交えるいつもの様に 斬った感触がまた蘇り 夢の中 唯一の現実逃避 ふとした拍子 君の事ばかり 記憶を辿る 思い出す郷里 確かあれは平和という字が まだ笑われる前の話 今や争い絶えず 剣と魔法 それぞれの正義を背に纏う 同じ空の下に生まれ落ちたのに なのに違う景色に戸惑う 君と私 昔の会話の綻び 意味も解り 相反する正義を倒す為 手にした武器が君を守る盾 剣の振り方や 鎧の着方も知らなかった 私は名前を呼ばれる その時を待つ 咲いた 咲かれた 数多の刃が閃いた 首を 額を 命を掠めても 超えて ゆこう 立ち止まる事は決してなく 進む 赤い 川の流れる方に 咲いた 咲いていた この花を君に届けよう 川も 丘も 暗く繁る森も 超えて ゆけば またあの笑顔に会えるから 空は 青く どこまでも澄んでる 咲いた 咲いていた 川も 丘も 超えて ゆけば 空は 青く