空っぽの電車で途切れた音が イヤホンの向こう飛び込んでくる 水滴のクラウン輪っかに広がる そして緑に染まった道を進んだ どこまでも どこまでも続いて 僕らには まるで 何もないかのように見えた どこまでも どこまでも続いて 最初から まるで何もなかったのように 空が ありふれた顔して 笑う 笑う どうしようもない気分で 僕は僕と君の声を吹き飛ばした風の音に紛れ 逃げ出したい気分で唇を 寄せた このまま僕ら 逆さまに 逆さまに進んで 線路沿いを 歩いて いつかのように 空が沈んでゆくよ またこんな風にさ 逢えたらいいね 空が ありふれた顔して 笑う 笑う どうしようもない気分で 僕は僕と君の声を吹き飛ばした風の音に紛れ 逃げ出したい気分で唇を 寄せた そしたらいつか あの頃の あの頃の気持で ゆらり 揺れて それからいつもみたいに空が 沈んでゆくよ またそんなふうにさ 過ぎ去ってしまうよ