[00:00.00]心から [00:03.10]僕の少し前を歩く彼女の後姿を静かに見つめる。もう道に人影はない。ふと彼女が振り返り、「ここで大丈夫だから」と言った。 [00:23.24]「でも、君の家って、ここからもう少し距離あるよね。いいよ、送っていく。大丈夫?そっかぁ。じゃあ、ここで。」 [00:37.56]彼女は一言「バイバイ」と呟くと、振り返らずに歩いていこうとする。僕は、去ろうとする彼女の手をとっさに握った。 [00:53.00]「今日はありがとう。あと…ごめん。」 [00:57.49]そのままお互いしばらく見詰め合った。もう彼女に会ってはいけない。僕のしてしまったことは友達以上のことだ。彼女を苦しめないように永遠にここでさよならを告げないといけない。でも…最後に、僕は伝えることがある。 [01:28.21]「さっきのキス…僕は、軽はずみな気持ちでしたわけじゃない。君が好きだ!いつも嘘ばかりの僕だけど…この気持ちに偽りはない!…じゃあ。」 [01:49.60]僕は、彼女から背を向けて歩き出した。冗談だと笑ってもいい。いまの僕は周りからみたら惨めかもしれない。でも、遠回りして気づいた君への思いは…嘘じゃない。いまなら分かる。心から、君が好きだ。 [02:18.60]『今だにも目な乏しめそ相見ずて恋ひむ年月久しけまくに』 [02:31.17]今だけは見つめていたい。会えない月日は君の笑顔を思い出して過ごせるように。 [02:43.29]もう会うことがなくても…僕はずっと友達でいたかった。傍にいられるなら、友達でもよかったはずなのに…