黄昏色に 覆われる影 いつかと同じ 静かな 時を告げる鐘 遙かに映る 渓谷の叫び 辿り着いた 過ぎし日の罪 光と影 そこに映る ひとりの 少女は 真っ直ぐに 見ていた 怒りも哀しみも 何も見えずに 両手で その道を塞ぐ 月光が暴く 男の表情 渓谷より深い 驚愕の色 幾日後 泣く空 月夜を飲み込んだ闇 町外れに住む 男の家の扉 激しく叩く 音が 雷鳴に解け消えてゆく 無数の鎧 兵士から 小さな命 守り通そうと しかし 数と力で押し破られ 傾れ込んで 目に映った 黒い銃口 光と影 そこに映る 鮮血を 少女は 真っ直ぐに 見ていた 怒りも哀しみも すぐに分からず その場に立ち尽くし 見ていた 奥から響き出す 双子の泣き声 その背中には 片翼の・・・ 覚醒し猛ぶ 銃弾と鮮血 そこには三人が 冷たく遺され 雨音だけが 静かに響く