コヒブミ

どんなにあなたが探(さが)したって
見(み)つかるわけない
わたしが持(も)つのは黒(くろ)い羽(はね)

天使(てんし)たちの亡骸(なきがら)
抱(だ)いてそして誰(だれ)もが
泣(な)けばいい

愚(おろ)がに愛(あい)など求(もと)めるなら
沈黙(ちんもく)の中(なか)に
心(こころ)をおもねるべきだろう

生(い)きるための幻想(げんそう)
死(し)するゆえの純粋(じゅんすい)
混(ま)じり合(あ)う

ああわたしは知(し)っている
終末(しゅうまつ)の行方(ゆくえ)さえ
闇(やみ)の涙(なみだ)で書(か)いた
死后文(しごもん)の切(き)れ端(はし)に
最後(さいご)にもっとも
大切(たいせつ)なものは何(なに)か

少女(しょうじょ)たちの亡骸(なきがら)
見詰(みつ)めそして誰(だれ)もが
窩(か)ればいい

もうあなたは知(し)っている
運命(うんめい)の行方(ゆくえ)さえ
薔薇(ばら)の血(ち)で認(したた)めた
恋文(こいぶみ)の一節(いっせつ)に
最後(さいご)にもっとも
美(うつく)しいものは何(なに)か