お菓子の好きな 巴里娘 二人そろえば いそいそと 角の菓子屋へ「ボンジュール」 選(よ)る間も遅し エクレール 腰もかけずに むしゃむしゃと 食べて口拭く 巴里娘 残るなかばは 手に持って 行くは並木か 公園か 空は五月の みずあさぎ 人が見ようと 笑おうと 小唄まじりで かじり行く ラマヌチーヌの 銅像の 肩で燕の 宙がえり