パーヤは時によると玩具が部屋中に散らかっていてもかまわないこともありました。 でも、時によるとわけもないのに、 急に終わらしても怒ったように騒ぎ出して、 おもちゃたちを戸棚の中へ放り込んでしまうこともありました。 パーヤはこれをお片付けと読んでいましたが、玩具達はみんなこのお片付けが大嫌いでした。 ことにブリキのおもちゃたちがこれを嫌がりました。 兎はお片付けをそんなにいやだとは思いませんでした。 どこへ放り投げられても、兎はふわっと落ちてくるからです。 ある晩、坊がベッドに入ろうとすると、いつも一緒に寝る瀬戸物の犬が見つかりません。 パーヤが他に仕事があって、忙しがっていました。 いま瀬戸物の犬を探すのは面倒です。 そこで、あたり埋めますと戸棚のドアが開けはなしになっていました。 パーヤが急いでと棚のところへ走っていきました。 「ほら、うさちゃんがいた。一緒に寝るのこれでいいでしょう。」 そして、パーヤは兎の片方の耳を掴んで引っ張り出すと坊やに抱かせました。