にせアカシアの咲いた夜は 鞦韆ゆらす赫い森で ひとり遊びのあやまちなら 戻らぬ道を歩みましょう 花を摘んで息を殺すように こだま千切る衣擦れの痛み 白い悲鳴もどかしい旋律 逆さ鏡 棘にくちづけ跪けば 目覚める蒼い月の蝕に 声にならない裏切りなら 杜松の魔法で埋めましょう パンを踏んだ沈む踵には 嘆く檻の鍵穴のしるし 黒い記憶あてどない旋律 時計仕掛け 眠る回廊どこにいるの 金糸銀糸の玉座の果て 枯れた心をうちあけたら 途切れた歌を歌いましょう すべて色を混ぜ合わす道化の 虹のように甘く馨る声 灰で焼いた迷宮の虜 影絵世界