小高い丘に続く ひと筋の道を 汽車の窓からながめ 俺は今 次の町に向かう 流れる雲を 気にしながら 二十分遅れの汽車は行く 見知らぬ駅のホーム 汽車はかけぬける 昔の俺のような 少年が 手をふりつづけてた 汚れた雪が残る線路 春がそこまできているね トラベリング・マン そいつが俺の人生 帰らない今を 過ぎてゆくだけで 昨日より明日より 今日が好きさ 俺が今 息づいてる ここが好きさ ホテルのくもる窓を 手のひらでぬぐう 俺が俺を見つめる わけもなく人恋しくて 静かな暮し そいつもいいが やっぱり俺には似合わない 都会からの電話で 君がつぶやいた "あなたはあなたらしく 生きるから愛してしまった"と 夜明けがくれば まだ汽車に乗り 別の町へと向かう俺 トラベリング・マン そいつが俺の人生 帰らない今を 過ぎてゆくだけ なつかしい友より やがて出会う 初めての人々が好きなだけさ トラベリング・マン そいつが俺の人生