灯りを消したのは時計の針が二時を越えたあたり。 ため息の数だけディスプレイに映し出される虚構。 忘れ物が何かということすら忘れてしまったな。 星降る夜なのに、窓の外を見ることも無く眠る。 その孤独と手を取り合うあなたはとても美しい。 でも、未来と手を取り合うあなたは更に美しいでしょう。 灯りを点けたのは時計の針が四時を越えたあたり。 21号にはまだ静けさが残り車も無い。 さあこれから僕は行くよ。あの坂道を越えていくよ。 そのままあとに続け。理由なんて最後に探せるよ。探せるよ。 もうすぐ朝は来るよ。間違いなく朝は来るよ。 そうしたらあなたは、手を離しても歩いていけるだろう。 行けるだろう? 故郷へ、行けるだろう。