三日月が 呼ぶ形に 少しだけ 落ちてみて 恋しい 水の香りの 漂ってくる源 紅い光の 流れてゆくその向こう レースの裾を 撫でてゆく春の空気 望むとおりの 夢の中に来たのなら ここはどことか いまはいつとか 考えないで 揺らぐ景色の 鮮やかさだけ 感じればいい どこに行こうとか いつ帰ろうとか 気にとめないで 霞む世界の ひとまたたきを 惜しんでいたい 君の隣で おんなじ時刻に 目を醒ますまで 甘やかな風 吹き寄せる花の陰に ふたり裸足で 寝そべってみたりしよう 細い指先 くすぐってゆく囀り 小さな頃に 夢に見てたとおりなら ここはどこか いまはいつとか 考えないで 揺らぐ景色の 鮮やかさだけ 感じていたい どこに行こうとか いつ帰ろうとか 気にとめないで 霞む世界の ひとまたたきを 惜しんでいたい 君の隣で おんなじ朝に 目を醒ますまで