[00:22.44]「ねえ一層遠く知らない街に隠居して [00:33.99]沈黙しませぬこと? [00:37.67]きおんな日々には厭きたのさ [00:41.70]ねえだうぞ攫つて行つて」 [01:10.09]逃げ延びて水密桃(すいみつとう)に未練 [01:14.28]砂みたいな意識と云ふ次元で [01:18.77]逃げ延びた暑さよ何邊(いずこ)へ [01:23.40]揺れが生じ [01:26.92]其の儘 怠惰に委ねた [01:30.38]最後の青さ [01:32.51]もう還らないと知つた温度も [01:34.86]超へられぬ夜の恐怖色 [01:36.92]境界に澱むでゐた決心の甘さ [01:41.48]たうに喪(うしな)つた岸壁打つは [01:43.48]引いてくれぬ後悔と濤(なみ)の色 [01:50.69]待ち侘びて凍る馨(か)は混凝土(コンクリイト) [01:55.59]砂みたいな意識と云ふ器官で [02:00.14]待ち侘びた寒さよ何邊へ [02:04.80]揺れに動じ [02:08.83]此の儘 愛情に模した [02:11.74]修正ペンの白さ [02:13.98]現状を必死で繕つては [02:16.40]剥いだ素肌に恐怖色 [02:18.56]傍観に徹してゐた感慨の淡さ [02:23.15]たうに喪つた雷雨仰ぐは [02:25.68]泣いてくれぬ残忍な雲の色 [02:30.42]最後の青さ [02:32.45]もう還らないと知つた温度も [02:34.90]超へられぬ夜の恐怖色 [02:37.16]境界に澱むでゐた決心の甘さ [02:41.59]たうに喪(うしな)つた岸壁打つは [02:44.11]引いてくれぬ後悔と濤(なみ)の色