Onkalo 底知れぬ深い穴に 隠していた パンドラの箱 決して開けてはいけない やがて 乱立してゆくビルは 人々の欲望を抱いたまま崩れ 灰は 空 埋め尽くす 生き残る者は立ち上がり 塗り替えられた世界を ふたたび花で埋め尽くし 蝶舞う世界へと Onkalo どうか気づかれぬように その目と口を閉ざしていて 息をひそめて眠っていて Onkalo 置き去りにされた箱は 十万刷のカレンダーを めくり終えるその日に 人は 刷り込まれた好奇心に 突き動かされ 大地を掘る そして扉を見つける 祈り込められた古文書は 解釈を曲げられて 決して触れてはいけない ドアのノブをまわす Onkalo 繰り返してきた歴史 再生と破壊の境界線 いつも人は 立ち尽くす Onkalo どうか気づかれぬように その目と口を閉ざしていて 息をひそめて眠っていて