遠(とお)く響(ひび)く波音(なみおと) どこまで続(つづ)いてるの 寄(よ)せる波(なみ)はやがて 私(わたし)をさらっていく きらり光(ひか)る水面(みなも)と夕映(ゆうば)えの茜色(あかねいろ) 恋(こい)しい景色(けしき)はそう 私(わたし)のいつもの夢(ゆめ) 波間(なみま)に揺(ゆ)れる頼(たよ)りない蝶(ちょう)のように夢(ゆめ)にたゆたう まぼろしの海(うみ) 思(おも)いを馳(は)せて描(えが)く 深(ふか)く深(ふか)くへ こんなに胸(むね)を満(み)たす懐(なつ)かしい音(おと) 空(から)の心(こころ)の奥底(おくそこ)までも届(とど)く 静(しず)かに触(ふ)れる波(なみ)に囚(とら)われぬように 岸辺(きしべ)を離(はな)れ目覚(めざ)めを呼(よ)ぶ 瞳(ひとみ)閉(と)じて 帰(かえ)る場所(ばしょ)を探(さが)して どこまで行(ゆ)けばいいの 愛(いと)しい世界(せかい)は皆(みな) 私(わたし)をすり抜(ぬ)けてく 光(ひかり)届(とど)かない仄暗(ほのぐら)い地(ち)の底(そこ)で波(なみ)にたゆたう まぼろしの海(うみ) 思(おも)いを馳(は)せて描(えが)く 遠(とお)く遠(とお)くへ 誰(だれ)にも見(み)えず何(なに)も聞(き)こえなくても ここに留(とど)まる理由(りゆう)は忘(わす)れたから 静(しず)かに触(ふ)れる波(なみ)に呼(よ)ばれるように 再(ふたた)び落(お)ちる浅(あさ)い眠(ねむ)り 瞳(ひとみ)閉(と)じて 波間(なみま)に揺(ゆ)れる頼(たよ)りない蝶(ちょう)のように夢(ゆめ)にたゆたう まぼろしの海(うみ) もう戻(もど)れなくてもいい 深(ふか)く深(ふか)くへ 蒼(あお)く煌(きらめ)く波(なみ)に耳(みみ)を澄(す)ませて 土(つち)から離(はな)れ海(うみ)に溶(と)けてしまおう 夢(ゆめ)と現(うつつ)をゆらり漂(ただよ)う羽根(はね)は形(かたち)を無(な)くし ここに全(すべ)て捨(す)てて こんなに胸(むね)を満(み)たす懐(なつ)かしい音(おと) 空(から)の心(こころ)の奥底(おくそこ)までも届(とど)く 静(しず)かに触(ふ)れる波(なみ)が鼓動(こどう)を奪(うば)う 再(ふたた)び落(お)ちる深(ふか)い眠(ねむ)り 瞳(ひとみ)閉(と)じて 還(かえ)ってゆく