[00:22.70]一本歯の下駄をからころと鳴らす [00:28.50]レンズを取り替えて夏の空 [00:34.27]ワイシャツの上から篠懸を羽織る [00:39.91]ペンを構えては旅の空 [00:44.79] [00:45.76]きっと荒れるだろうな [00:51.41]もっと高鳴るくらい [00:56.98]そっと目を閉じたときに [01:02.76]ふっとにおいでわかる [01:05.97] [01:07.20]雨だわ [01:09.23]黒い羽根を縁どるよに雨粒が伝う [01:20.00]前髪をかき上げては [01:25.58]しずくの数を余計に確かめた [01:30.84] [01:30.91]空高く雲は [01:35.13]雷を湛えたまま奔る [01:42.98]いつの間にか震える [01:47.69]この体を抱きしめて [01:50.90]そっと引き金を絞る [01:57.33] [02:17.39]一張羅の頭襟 整えて結ぶ [02:22.96]レンズは望遠で夏の空 [02:28.79]天狗の団扇にはフサフサの飾り [02:34.42]インクは青がいい 旅の空 [02:38.99] [02:40.15]やっと突きとめたから [02:45.85]もっと知りたくなるの [02:51.62]だって研ぎ澄まされて [02:57.31]じっとしていられない [03:01.18] [03:01.59]風には 言葉がある [03:06.60]羽根をもつ者にだけ聞こえる [03:14.44]遠く見渡す世界には [03:20.02]まだ綴られぬ語り部がいるはず [03:25.31] [03:25.47]空高く雲は [03:29.56]山雨の予感を放さない [03:37.04]いつの間にか消えてしまう [03:43.15]言葉を書き付けて [03:45.23]そっとペンを滑らせる [03:51.97] [04:10.40]雨なら [04:12.70]羽根に森に [04:15.48]縁どられたよに翠の影 [04:23.28]張り付いたシャツを剥がして [04:28.90]しずくの数を余計に確かめた [04:33.90] [04:34.14]空高く雲は [04:38.36]雷をあやしながら歌う [04:46.24]いつの間にか応える [04:50.81]この体を抱きしめて [04:53.99]そっと引き金を絞る [05:01.26]