忘れたい過去がありました。 目を瞑るだけで痛むような。 人で或るが故の矛盾は、人を消し去り、人を創る。 愛とは何だと叫ぶんだ。 平和が何だと語るんだ。 それでも、それでも何一つ救えずに。 あなたが初めて泣いた日を、思い出す事はできますか? いいえ、出来ません…そりゃそうだ。 人は忘れてくものだから。 誰の為に作った人だ。 誰の為に作った武器だ。 これでも、これでも人を愛せるか? 逃げたくても、逃げたくても 焼け焦げた人の口から立ち昇る真っ黒い煙で前が見えません。 羽は濡れた。 木漏れ日、あなたが居る場所を教えて。 これが最後の願い事なら、人は無意味であると伝えて。 思えばいと疾し、母に宿り、落とされた日よ。 そしてこの涙は何なのか。 答えてくれ。 罪深き人を啓蒙し、罰を受けずに残る勝者。 一体どれだけの弱者が、敗者と名付けられ消えたか。 その手を血に染めるのか? その手で稚児を抱くのか? 蛙の子は蛙と言うが、あなたの子は何になるのか? 鬼さん此方、手の鳴る方へ。 羽は濡れた。 木漏れ日、あなたが居る場所を教えて。 これが最後の願い事なら、人は無意味であると伝えて。 思えばいと疾し、母に宿り、落とされた日よ。 そしてこの涙は何なのか。 答えてくれ。 雨はあなたに僅かな真実を残した。 全て消し飛んだこの世界は涙流して笑い転げる。 悲しい時とか、切ない時とか、虚しい時とか、笑ってりゃ楽になるんだろう。